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CASE007:大手製造業のオープンイノベーション部門ブランディング支援

  • 事業活動を加速させる戦略的な力に、「ブランディング」を昇華する

     背景 | 課題 

    • クライアントは大手製造業で、自社事業・技術とスタートアップのオープンイノベーションを牽引する部門
    • 社内外のステークホルダーに対して、自身の存在・活動を適切に伝え、活動をさらに加速させる手段・手法を模索されていた
     

     アプローチ 

    • 対話型アプローチ*によるブランドアイデアの「言語化」「人格化」
    • クライアント巻き込み型のアイデンティティ構築・浸透アプローチ
    • デジタルツールとアナログの手法を組み合わせたオンラインワークショップ形式のプロジェクト進行
     

     効果 

    • ブランドコンセプト、VIなどのブランドアイデンティティの確立
    • ロゴ、タグライン、ブランドステートメントなどVI開発
    • 紹介資料などコミュニケーションツールの制作
    • メンバー自身が深い理解を持ってブランドを語れる、アイデンティティの浸透

    活動を加速させる手段としての「ブランディング」

    クライアントは売上規模4兆円の大手製造業のオープンイノベーション部門で、各事業本部とスタートアップの連携・共創を通したオープンイノベーションを牽引する部門です。そこでは各スタートアップなどのパートナー企業との”橋渡し”をする役割を担っており、事業本部単独では難しかった「これまで発想できなかったアイデア」を生み出し、実現へ導く活動を行っています。その活動は、単なるマッチングに留まらず、「社内の課題の熟知」にはじまり、「社外とのネットワークの構築」「社外技術の熟知」、「社内と社外のカルチャーギャップやコミュニケーションの調整」など広く深く、時に泥臭い活動を伴います。
    すでに勢力的に活動を行ってたクライアントメンバー。弊社にご相談いただいたのは、Webメディアなどを通じて発信をはじめたタイミングでした。ただ同時に、社内外様々なステークホルダーに対して適切にコミュニケーションを行う必要性を感じはじめていた時期でもありました。数多あるオープンイノベーションプログラムや活動とは一線を画す自身の存在・活動を伝える必要があったのです。 そこで私たちが提案したアプローチは「自分たちは何者なのか」「何を目指しているのか」「どのような活動を行っているのか」といった、クライアント部門のアイデンティティを再定義していくブランディング。本質的な内容に立ち返るアプローチに共感いただき、プロジェクトがスタートしたのです。

    対話を通して思想を「言語化」「人格化」し、ブランドの姿を具現化するアプローチ

    私たちはまず、クライアント部門の活動、機能、役割などを様々な視点から言語化することから始めました。何度も対話を繰り返し様々なキーワードを抽出、そのキーワードをさらに深堀りしながらクライアント部門の持つ「独自性」の解像度を上げていく地道なプロセスでした。 対話の中で見えてきたのは、「活動の特殊性」はもとより、クライアントのメンバーが持つ哲学や価値観、そして自身の活動を通して会社を、そして日本に変革を起こそうとする「気概」。その言動や佇まいから見え隠れするのは、日本の未来のために未知を切り拓き日本の近代化を導いた志士を思わせる「人格」のようでした。メンバー自身も予想だにしていないブランドアイデアだったのです。
    ブランドアイデアは、その後コンセプト、ロゴ、タグライン、ブランドステートメントなど、自身のアイデンティティを表すアウトプットへと昇華されます。その制作プロセスにおいても、「このロゴの形が持つ意味は何か」「この言葉が選択されている理由は何か」など細部にわたり議論を重ね、メンバー自身がそのアウトプットに腹落ち感を持ち、自身の言葉でクリエイティブのロジック、詳細まで語れるレベルまで至っています。 最終的にはフォトグラファーによる撮影、クライアント部門を紹介する対外向けの資料制作など、ブランドの思想づくりからビジュアル制作まで総合的に支援を実施しました。

    オンラインWSの様子
    オンラインWSの様子logo

    オンラインホワイトボードを使ったデジタルワークショップの様子

    リモート環境でも本質的で深い対話を実現

    このプロジェクトは2020年4月末、新型コロナウイルス流行における1度目の緊急事態宣言と時期を同じくスタートしています。フルリモートでのプロジェクト進行を余儀なくされる中でも、オンラインホワイトボードなどのデジタルツールを使いながら、距離を感じさせない、あたかもリアルタイムでMTGを行なっているかのような進行で支援を実施したことも、このプロジェクトの大きな特徴です。 6ヶ月という長きにわたるプロジェクト進行をほぼフルリモートで実現できたのは、最新のツールやテクノロジーの複数組み合わせによる進行も一つの要因ではありますが、仮説をもった上で、哲学・価値観などクライアントのメンバーの根底に流れる思想とそれを言語化するまでに「問いや対話を繰り返す」地道でアナログ的アプローチにあります。 制約のある状況下においてもテクノロジーの活用と対話を通したプロジェクト進行は、柔軟なアプローチを常に実践するPOINT EDGEならではの手法だったと感じています。クライアントのメンバーからも、アウトプットだけでなくそのプロセスについても高く評価いただきました。

    MEMBER

    Brand Concept, Direction
    YUKIHIDE KANDA (POINT EDGE Inc.)
    Art Direction, Design
    TAKUYA OKAMOTO (studio 0.25 Inc.)
    Photography
    RYOTA SAKAI

    本文内の役職や所属は、プロジェクト当時のものです。

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