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CASE002:イノベーションハブ旗揚げに向けたブランド開発

  • まっさらなキャンバスに、”変わらない価値観” を描いていく。

    背景 | 課題

    • クライアントは大半の電子機器に使われる産業材を製造する売上高1兆円規模のメーカー。単一カテゴリの製品のため、生産ラインの効率向上が全社的なミッション
    • テーマは、デジタル技術を中心とした生産技術の開発を行うR&D部門が主導するイノベーションハブの立上げ
    • 弊社支援スコープは、初期のコミュニティ構想の策定に続き、社内外における認知向上のためのブランディング

      アプローチ

    • 初期的にブランド開発のチームビルディングおよびメンバーの意識改革に取り組む
    • その後、スタートアップ等、クライアントの未リーチ層を含むコミュニティ形成に向けたブランド戦略を策定
    • プロジェクトを通じて、カジュアルな対話を積み上げながらオーナーの思いをひとつひとつ引き出し、”普遍的な価値観” を言葉やビジュアルに落とし込んだ

      効果

    • ブランドコンセプト、コミュニケーションプランなどのブランド戦略の策定
    • ブランドアイデンティティの策定やコミュニケーションツールの制作
    • もっとも重要なアウトカムとして、ブランドオーナーの意識の芽生え

    ないものづくしで始まったプロジェクト。第一歩は「チームビルディング」。

    支援を開始した時期は、イノベーションハブのプレオープン3か月前。この時点での決定事項は「ベンチャー企業など外部とのオープンイノベーションを推進すること」「イノベーションハブを開設すること」のみ。ブランドコンセプトやブランディングのシナリオを描こうにも、具体的な取り組みや空間が目指すビジョンなどは曖昧な状態でのスタートでした。
    私たちがはじめに取り掛かったことは、チームビルディングです。ブランディングは一般的に「見た目のデザイン」や「プロモーション」と捉えられがちですが、その本質は “人づくり”。担当者の振る舞いすべてがブランドの “人格” を形づくっていく継続的な活動です。逆に言えば、外形だけ整えても、考え方や価値基準が伴わなければ、すぐにブランドの世界観に綻びが生じてしまう。そのため、ブランドオーナーを中心としたチームが共有できるビジョンや価値観が必要です。プロジェクトの冒頭では、必ず集中的にディスカッションする場を繰り返し設け、ブランドオーナーの思いを引き出しながら、私たちを含めたメンバーが頭と心で理解する、言わば “TUNING TERM” を持つことにしています。
    しかし、開始当初のクライアントご担当者(※イノベーションハブ構想の発案者)は、複数プロジェクトを兼務した非常に多忙な方で、打ち合わせをセットすることも、ご自身がまとまって思案する時間をとることも一苦労な状態。「このままではうまくブランドが立ち上がらないかもしれない」。そんな思いが頭をよぎった頃、現在のブランドオーナーにあたる中堅社員の方が打ち合わせに積極的に参加してくださるようになり、徐々にその方を中心にした体制が立ち上がっていきました。

    あえて、”アナログ” という選択。

    ブランドオーナーが決まり、ひとつひとつ思いを引き出すフェーズ。クライアントの所属は “デジタル” に強みを持つ部門ですが、今回ブランドコンセプトのひとつに、 “つながりのアナログ感” というものがあります。これは「形式的に人集めするのではなく、もっと踏み込んだ人と人の関係を築きたい」というオーナーの思いから。その思いを言葉やビジュアル化するにあたり、全体的なトーンに “有機性” を取り入れつつ、人と人の “掛け合わせ” から何かを生み出すという姿勢を、コピーやダイナミックアイデンティティの手法で表現しました。冒頭のGIFも、そのひとつ。このように、将来像の輪郭がはっきりしない手探りの段階でも、とにかくコンセプトやビジュアルを起こしながら具体的に詰めていくことで、”普遍的な価値観” を浮き彫りにすることができます。
    記事の説明

    ブランドビジョンを整理する際に使用した手書きメモ。”つながりのアナログ感” を出すため、実際のデザインにも取り入れた。

    記事の説明

    イノベーションハブ内のオープンスペースの様子。ここを熱量あふれる空間にすることが、ひとつのゴール。

    「いかに品よく “やんちゃ” できるか」が鍵。

    もっとも価値あるアウトカムは、オーナーのブランドに対する意識が芽生えたことです。ターゲットは、スタートアップ企業。彼らに魅力を感じてもらい、より踏み込んだ関係となるために、大手感を極力排した対等なコミュニケーションをつくりたい。そのため、外部のコワーキングスペース視察なども交えながら、メンバーに目指す空気感を感じてもらいました。しかし、”思考のクセ” は直しづらいものです。私たちがプロジェクトを通じて意識したことは、コミュニケーションに “遊びを持つこと” 。打ち合わせをアジェンダ消化の場にしてしまうと、どうしても “日常業務の顔” が出てしまうため、例えばコピー案もあえて外した案を持っていき、笑いが絶えないフラットな対話の場とすることを心がけました。柔らかい空気感の中での議論を体感してもらい、繰り返すことでカルチャーが作られ、目指すブランドのあり方に近づいていくと考えたためです。ポジティブな意味での “やんちゃさ” を失わず、内面から大企業の殻を破っていく。”お題目” に終始しがちな「オープンイノベーション」を、より地の足がついたものにする。今後も伴走しながら、ブランドの成長を支援していきます。

    MEMBER

    Brand Direction, Copywriting
    DAISUKE HAYASHI (POINT EDGE Inc. / Business Designer)
    Art Direction
    TAKUYA OKAMOTO (studio 0.25 Inc.)

    本文内の役職や所属は、プロジェクト当時のものです。

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