背景 | 課題
- きっかけは、日本書紀成立1300年を記念して島根県・奈良県共催で行われる特別展「出雲と大和」の若年層・女性向けプロモーションの相談
- 一方、従来のPR施策ではターゲットへの訴求が難しいことが想定され、ターゲットの嗜好を捉えつつ日本最古の正史『日本書紀』のポテンシャルを生かしたPR施策が必要
- そのため、特別展への興味喚起やその大目的である「観光誘致」を見据えたブランドメディアづくりを提案
アプローチ
- 古来、出雲・大和の地に”つたう”暮らしの文化をテーマにブランドメディアの構想立案
- ターゲット目線でのブランドコンセプト策定〜コミュニケーションプラン設計を一気通貫で実施
- 文化特性や『日本書紀』のエピソードからテーマを導出し、作り手への現地取材を踏まえた記事のライティング
- デジタルプロモーションだけではなく、日本橋に立地する両県アンテナショップを活用したリアルな体験の場の立上げ
効果
- コンテンツクオリティと『日本書紀』の世界観を両立し、数ある観光サイトと一線を画すコンセプトでの両県の魅力発信
- 実制作3ヶ月強の期間でメディアリリースから展示イベントの開催までを実施
- 多くの作り手とアンテナショップの協力で実現された「見本市」イベントの開催
”はじまりの物語”にポテンシャルを見出し、「文化をつたうメディア」のコンセプトへ。
「日本書紀に関する企画展に若年層を呼び込みたい」。これが、初めてお話をいただいた時点でのオーダーでした。前提情報があまりない段階の感想は、「正直難しいだろうな」というもの。よくよく話を聞いてみると、2020年は『日本書紀』の成立1300年の節目あたること、その『日本書紀』は日本最古の正史とされていること、そして何よりも、神話や出雲大社で有名な出雲、最古の都である大和が題材であることを知り、「私たち日本人のルーツに迫るストーリーが見せられないか」と徐々にブランドのイメージが湧くように。企画展では重要文化財等の史料が展示されるため、そこから離れずかつターゲットに敬遠されがちな”歴史色”が強く出過ぎないようなアイデアとして、「現代に受け継がれた出雲と大和の文化を伝える」というコンセプトの原型が生まれました。
ヒアリングやリサーチを重ねるうちに、二地には魅力あるコンテンツが多いことに気づかされ、ひとつひとつを丁寧に掲載できるWebメディアの形で表現することになりました。
ブランド名は「つたう IZUMO to YAMATO」。タグライン「神さまが、今に残したモノとコト」が示すのは、神話に描かれる地で、水が”つたう”ように、長い歳月の中で育まれてきたいいモノ・いいコトを紹介するメディア。若年層、特に女性に興味を持ってもらうため、「和」や「お店」を想起させ、そっと中を覗いてみたくなるような「のれん」をキービジュアルに据えています。